順序尺度は計算できない?
データは性質により、名義尺度・順序尺度・間隔尺度・比尺度に分けられます。
アンケートなどで、「とても良い」「良い」「普通」「悪い」「とても悪い」といった回答の選択肢を見かけることがあります。この選択肢は、順序尺度になります。
これらの回答については
とても良い>良い>普通>悪い>とても悪い
という比較は可能です。しかし、とても良いと良いの差、良いと普通の差、が等しいとは限りません。
- とても良い : 5点
- 良い : 4点
- 普通 : 3点
- 悪い : 2点
- とても悪い : 1点
といった点数を付け、平均点などを計算するとしたら、「とても良いと良いの差、良いと普通の差は同じくらいである」「とても良い1票と普通1票は、良い2票と同じくらいである」と想定していることになります。
間隔尺度として扱うこともある
上のようなアンケート回答(Likert sale:リッカート尺度と呼びます)は、順序尺度と考える研究者も間隔尺度と考える研究者もいます。間隔尺度とみなすことにすれば、様々な統計処理が行えるので、実用面では間隔尺度とみなす考え方が便利だと思われます。
どう考えるかは各自の判断
順序尺度と考えるか、間隔尺度と考えるか、は各自の判断になると思います。
もし自分が順序尺度と考える立場だったとしても、間隔尺度として考える立場の方もいる、ということは覚えておきたいですね。