名義尺度・順序尺度・間隔尺度・比尺度

統計などに使うデータは、その性質により区別されます。

  • 名義尺度
  • 順序尺度
  • 間隔尺度
  • 比尺度

に分けられます。

名義尺度

純粋に質的な尺度です。便宜的に番号を振ることがあっても、数としての演算は意味を持ちません。性別、都道府県、などです。

例えば都道府県を、

1:北海道, 2:青森, 3:岩手, 4:宮城, 5:秋田, 6:山形, 7:福島, 8:茨城, 9:栃木, 10:群馬, 11:埼玉, 12:千葉, 13:東京, 14:神奈川, 15:新潟, 16:富山, 17:石川, 18:福井, 19:山梨, 20:長野, 21:岐阜, 22:静岡, 23:愛知, 24:三重, 25:滋賀, 26:京都, 27:大阪, 28:兵庫, 29:奈良, 30:和歌山, 31:鳥取, 32:島根, 33:岡山, 34:広島, 35:山口, 36:徳島, 37:香川, 38:愛媛, 39:高知, 40:福岡, 41:佐賀, 42:長崎, 43:熊本, 44:大分, 45:宮崎, 46:鹿児島, 47:沖縄

のように北から南に並べて順番付けはできます。しかし、北海道+青森、といった計算は意味を持ちません。北海道と沖縄の平均を取ると三重になる、というわけではありません

順序尺度

並び順に意味がある尺度です。典型的な例は、競争の順位です。1位、2位、3位、、、と並びます。

1位が2位より優秀である、また2位が3位より優秀である、ということは言えます。一方で、1位と3位の中間に2位がいる、とは限りません。1位と2位が僅差のこともあれば、2位と3位が僅差のこともあります。

順位差は、質としての優劣を示してはいますが、定量的な計算は出来ません。ただし実務上は間隔尺度と同様に処理することがあります。詳細は順序尺度は計算できない?を参照。

間隔尺度

尺度の数値の差が厳密なものです。年号などがそうです。西暦1年と西暦2年の差は1年です。西暦2019年と西暦2020年の差は1年です。令和3年と令和4年の差も1年です。

間隔尺度においては、原点(決まった基準点)が存在しません。キリストが生まれた時や、天皇が即位した時を、便宜上基準点に決めたにすぎません。

比尺度

尺度同士の比率にも意味がある尺度です。長さ、重さなど物理的な量は、この比尺度のことが多いです。

長さ2mは、長さ1mのちょうど2倍の長さです。

比尺度は、比率尺度や比例尺度とも呼びます。