順列と組合せ計算
順列と組合せは、 高校数学でつまづき易い所です。
順列と組合せに共通する点
10人の中から3人、などのように、何人(個)かの中から、何人(個)かを取り出すときの可能なパターンを数え上げる。
順列と組合せの異なる点
- 順列:順序を区別する。一列に並ぶ場合など
- 組合せ:順序は区別しない。チーム・班を作る場合など
数え方
10人の中から、3人を選び、一列に並ぶ場合(順列)を考えてみます。先頭・中央・末尾の順に考えてみましょう。
まず先頭は、10人のうち誰でも良いですね。では中央はどうでしょうか。既に先頭に1人選ばれていますから、残りは9人です。9人の中から誰かを選びます。末尾は、既に先頭・中央と2人選ばれているので、残り8人の中から誰かをえらびます。
そうすると、先頭は10通り、中央は9通り、末尾は8通りあるので、並び方のパターンは 10 x 9 x 8 = 720 通り、となります。
一般化すると、n人から選ぶ場合は、1人目(個目)の可能性はn、2人目(個目)の可能性はn-1、3人目(個目)の可能性はn-2、、、というようになります。
さらに一般化すると、n人からr人を選ぶ場合は、n * (n-1) * ... * (n-r+1) となります。これ(n人からr人を選ぶ順列のパターン数)を nPr と書きます。Pは、英語のpermutationからです。
nPr = n * (n-1) * ... * (n-r+1)
実際の計算のときは、n * (n-1) * ... * (n-r+1) の部分に数字がr個並ぶと考えればOKです。
たとえば、10人から4人選ぶなら、10, 9, 8, と順に数字を書いていきます。そうすると
10 | 9 | 8 | 7 |
↑ | ↑ | ↑ | ↑ |
となるので、10P4 = 10 x 9 x 8 x 7 と分かります。
組合せの場合
組合せの場合は、順列と同じように並べた後で、並び順を無視したら同じになるパターン数で割ると数えられます。
3人が一列に並ぶ場合と、3人グループを作る場合で考えてみます。3人はA,B,Cとします。
ABC,ACB,BAC,BCA,CAB,CBAの6つが、順列では異なるものと判定しますが、組合せでは同じと判定します。
このとき、同じと判定するパターン数は、3つの中から3つ並べる順列、つまり3P3です。
10C3は、10P3/3P3になります。Cは、英語のcombinationからです。
一般化すると、
nCr = nPr /rPr
です。
実際の計算は、10個から3個選ぶ、なら、
10P3 = 10 x 9 x 8 と数字を3つ並べる
3P3 = 3 x 2 x 1 と数字を3つ並べる
のようにすれば計算できます。