相関関係と因果関係

統計・検定の結果、2つの値に関連があることがわかった、という場合を考えてみましょう。たとえば、

「平均気温の高低」と「アイスクリーム売上の増減」に関連があることが分かったとします。

この場合、おそらくは、「平均気温の高低」が原因で、「アイスクリーム売上の増減」は結果だと思われます。

注意点:統計データが因果関係を示すとは限らない

「平均気温の高低」と「アイスクリーム売上の増減」について、統計データだけからは因果関係があるとは言えないことに注意してください。

「平均気温が上がったので、その結果、アイスクリーム売上が増えた。」という主張は納得がいきます。一方「アイスクリーム売上が増えたので、その結果、平均気温が上がった。」という主張は荒唐無稽に思えますね。しかし、統計データからは、どちらが原因でどちらが結果か、は分かりません。因果関係を考えるのは、統計ではなくて、他の分野(この場合は理科)の領域になります。

また、因果関係があるのかどうか、も決めることはできません。例えば、小学校で「身長」と「書ける漢字の数」に相関があったとしましょう。これは、「身長」と「書ける漢字の数」に因果関係はなさそうです。そうではなくて、小学校で学年が上がれば身長も伸びるし、漢字もたくさん学ぶ、という結果だと思われます。